他人と自分を比べて、自分が優れているところを探してしまう。
世間の平均値と自分を比べて、自分がどの立ち位置にいるか気になってしまう。
そんなことを考えたことのある人は意外と多いのではないでしょうか。
私もよく考えてしまいます。
ネットで色々な情報を検索して安心しようとするけれど、いくら調べても本当の安心は得られずに、不安だけがどんどん大きくなっていきます。
そんな時、
- 自分の考えを受け入れる
- 「なぜ?」「それでどうしたい?」「それってどういうこと?」と繰り返し問いかける
- 自分がコントロールできる、納得できる行動を考える
と考えてみたところ、具体的で前向きな行動に落とし込むことができ、不安が小さくなりました。
その考え方や悩みの対処法をお伝えしたいと思います。
- 自分と他人を比べてしまう人
- 自分の能力・スペック・所有物などが「世間より劣っているのでは…」と不安になり、ついネット検索をやめられない人
- いつも「自分は劣っている」と劣等感を感じてしまう人
- 他人と比べてしまう心理(優越感・劣等感)の仕組みが理解できる
- いくら検索しても安心できない“比較の癖”をやめる方法が分かる
- 自分の思考を深掘りし、不安を小さくする具体的なやり方が分かる
【体験談】自分と他人を比較しても安心できない
私は「お金」に関して不安になることが時々あります。
「将来お金に不自由なく生きていけるのだろうか」
「私の収入や資産は多いんだろうか、少ないんだろうか」
そしてその度にGoogleで、
「年収 ●●代」「資産 ●●代」「年収 ●●業界」
などと検索して自分の年収や資産が他の人・世間一般・同世代・同学歴の人と比べて多いのか少ないのか調べていました。
でも延々と探し回っても一向に安心できず、むしろ不安がどんどん大きくなっていくような感覚がありました。
他人と比べてしまう心理とは?なぜ不安は無くならないのか?
このように他人と比べてしまう心理はどのような心理なのでしょうか?
自分が優れているところを探す、ということは、つまり優越感を感じたい、ということなのかなと思います。
優越感とは?
では、その優越感とは何でしょうか?
辞書で調べると、優越感とは能力、容姿、地位などが他者より優れていると感じ、自尊心を満たす心理状態だそうです。
自分を他の人と比べて優れている、と認識すること。
それ自体は単なる事実ですから、良いも悪いもないですよね。
例えば、「学校のテストでA君は70点だったが私は80点だった。私の方がテストの点数において優れている。」という場合を考えると分かりやすいかもしれません。単にテストの点数を比べているだけ。
そう考えれば、優越感を感じること自体は自然な感情で、悪いものではありません。
ですが、優越感が行き過ぎると心の苦しさが生まれてきます。
A君よりも私の方が(テストの点数だけでなく、人間の能力として)優れている。
A君は私よりも(テストの点数だけでなく、人間の価値として)劣っている。
「テストの点数」という単なる指標を超えて、その人の能力や価値まで同じように評価してしまうと途端に歪んだ感情になってしまいます。
では、どうしてそんな歪んだ優越感を感じたいと思うのでしょうか?
そのヒントとなりそうな考え方が「アドラー心理学」にありましたので紹介します。
アドラー心理学とは、「人間は目的を持って行動し、今この瞬間から幸せになれる」と説く実践的な心理学です。
私自身、アドラー心理学に出会うまで優越感や劣等感に振り回されていましたが、アドラー心理学を解説した書籍『嫌われる勇気』に出会って不安に対する考え方が変わりました。
他人と比較する心理の奥には劣等感がある
アドラー心理学の中で「優越コンプレックス」という言葉が出てきます。
「優越コンプレックス」とは、『嫌われる勇気』の中で、
あたかも自分が優れているかのように振る舞い、偽りの優越感に浸る
と説明されています。
つまり、単なる事実の比較にとどまらず、自分の価値にまで発展させて自分が優位な状態に浸りたいということです。
先ほどのテストの例で、「A君よりも私の点数が良かった」というだけなら問題になりません。
ですがここで「私の方が点数が良かった!」と自慢したりすると、優越コンプレックスになります。
普通に考えて、そんな自慢をされたら周りは嫌な気持ちになりますよね。
そうならないためにも優越コンプレックスは持たない方が良いです。
ではなぜそんな歪んだ優越コンプレックスを持ってしまうのでしょうか。
優越コンプレックスは劣等感の裏返しと言われます。
強い劣等感があるから、何か一つでも自分が優れているところがあればそれを強調して認められたい、という心理です。
自慢しないと私を認めてくれない。私を認めてほしい。
この思いが優越コンプレックスや劣等感の原因と考えられます。
優越コンプレックスや劣等感の対処法
では、そんな優越コンプレックスや劣等感を抱いたときにどうしたらいいのでしょうか?
先ほどの原因の心理は、「私を認めてほしい」というものでした。
逆に言えば、テストの点数は関係なしに、私の価値が認められれば自慢しなくてもいい、ということになります。
ですがここで問題なのが、認める認めないというのは相手次第なので自分ではコントロールできないということです。
どんなにテストで良い点を取っても相手が「認めない!」と言えばそれまでです。相手の気持ちや考えを簡単にコントロールすることはできません。
なので、自分がコントロールできないことについて悩むのは無駄と考えられます。
アドラー心理学ではこれを「課題の分離」と言います。
じゃあ、「認めてほしい」という思いはどう折り合いをつけるの?無駄と言われてもこの思いが消えない!
と思われる方もいるかと思います。
一つの対処法として、その人に認めてもらえなくても大したことない、と気づくことが考えられます。
どんな人でも、どんな立派な人がどんなことをしても、全ての人から好かれることはないですよね。
逆に、どんなにダメな人でも、好きになる人は必ずいます。
その人に認めてもらわなくても、他の人がちゃんと見てくれてる。認めてくれてる。ならそれでいい。
そう考えられたら気持ちが楽になりますよね。
こんなふうに考えて「認めてほしい」という思いを手放すのが一つの対策かなと思います。
【体験談】他人と比べる癖を手放すために私が実際に行った思考法
先の体験談で紹介した私の事例について具体的にどう考えて不安を鎮めたか説明します。
自分の考えを受け入れる
まずは今の心理状態をしっかり把握することが大事かと思い、ありのままの自分の気持ちを考えてみました。
するとこの心理状態も、「他人と比べて優越感を感じたい」というものだと思いました。
さらに、「優越感を感じて安心したい」という心理もあるように感じました。
「なぜ?」「それでどうしたい?」「それってどういうこと?」と繰り返し問いかける
次にこの心理状態を深掘りして対策を考えてみました。
「優越感」の部分は前に述べたように「他人から認められたい」ということが目的になりますが、他人が認めるかどうかは自分ではコントロールできないことですので、ここは「課題の分離」で考えないようにします。
もう一つの「安心したい」という心理を深掘りすることを考え、「なぜ?」「それでどうしたい?」「それってどういうこと?」と自分に問いかけてみました。
- なぜ安心したい?
- 安心してどうしたい?
- 安心したいってどういうこと?
- 安心ってどういう状態?
- どうなれば安心できる?
そう問いかけて考えてみると、
- 不安だと心が落ち着かない
- 死ぬまでお金の心配がなく生きていける状態が安心
- 自分はこれで良い、間違っていない、劣ってなんかいない、大丈夫。そう言ってもらえる場所が安心な場所
そんなイメージが湧いてきました。
自分がコントロールできる、納得できる行動を考える
このように具体的なイメージが湧いてくれば、その対処も具体的に考えられるように思います。
例えば、
死ぬまでお金の心配がなく生きていける状態が安心
- 死ぬまでにいくら収入がある見込みで、いくら支出がある見込みなのか?
- もし収入の方が多いなら、今の時点で既に「安心」になるはず。
- 支出の方が多いなら、支出を減らしたり収入を増やすにはどうしたらいいか考える。
自分はこれで良い、間違っていない、劣ってなんかいない、大丈夫。そう言ってもらえる場所が安心な場所
- それはどういう場所?
- 今、この場所は、そういう場所ではないの?
- もしそうでないなら、「お前が悪い」「お前が間違っている」「お前は劣っている」なんて言ってくる人は具体的に誰?
- 具体的に名前を挙げられるなら、そんな人からは離れたほうが良い。仕事上付き合わなければならなくても、自分の体が一番大切。
- もし家族や親しい人が同じ状況なら、そんな奴からは離れろってアドバイスするでしょ。それと一緒。
というように、具体的な対処や行動が思いつけるようになりました。
こうやって考えてみると、客観的に論理的に思考を進めることで自分がコントロールできることを思いつくことができ、納得感が得られやすくなるように感じました。
納得感がある行動が分かると、最初に抱いていた不安や悩みがいつの間にか小さくなっていることにも気づきました。
誰かから頭ごなしに「こうしたほうがいい」「こうすべきだ」と言われるよりも、自分自身の力、自分自身の思考で納得感が得られる答えを導き出せることが大事なのかなと思いました。
まとめ
他人や世間と自分を比べて優越感を得たい心理とその対処について書いてきました。
- 優越感自体は良いも悪いもないが、それが行き過ぎると「優越コンプレックス」となる
- 「優越コンプレックス」は強い劣等感の裏返し
- 他人に認められたいという思いは「課題の分離」で手放す
ことが大事かと思います。
他人と比べて優越感を得たい、安心したいと思ったときは、
- 自分の考えを受け入れる
- 「なぜ?」「それでどうしたい?」「それってどういうこと?」と繰り返し問いかける
- 自分がコントロールできる、納得できる行動を考える
という順番で感情・思考に対処していくのが一つの方法だと思います。
他人と比べる癖をなくしたいと思っても、無理にやめようとするほど不安は無くならないのかもしれません。
なので、他人と比べる自分も否定せずに、その思いを上手に行動につなげるのがポイントです。
なお、あくまでここに書いたことは私の体験談ですので、私自身も時がたてば違う考えになるかもしれません。
絶対的なものではないことを念頭に置きつつ、悩みに対処する一つの方法として参考にしてもらえたら嬉しいです。
おすすめの本の紹介
この記事を書く上で考え方の参考にした本を紹介しておきます。
嫌われる勇気
アドラー心理学に関する本です。
優越感に関する対処やこれからどうすべきかの考え方が書かれています。「課題の分離」の考え方についても詳しく書かれています。
私は悩んだりモヤモヤしたときに見返して考えを整理するようにしています。非常に助けになる本だと思っています。
興味のある方はご一読ください。


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